中世末期の神秘思想 (中世思想原典集成)価格: 5,607円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 本書中の白眉は何といっても枢機卿ニコラウス・クザーヌスによる「信仰の平和」と「テオリアの最高段階について」でしょう。 前者は諸宗教間の共通性の認識に基づいた平和共存論、後者は「可能自体」という名によって神=無限を表現した、いずれも当時としては画期的な業績です。 |
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イエズス会の歴史価格: 5,040円 レビュー評価:5.0 レビュー数:2 1540年に表面に現れた、ルター派宗教改革に対するローマカトリックの答えの一つが、大雑把に言ってだが、イエズス会という修道会であった。イエズス会の重要性は誕生の時期がいわば「歴史の結節点」の一つに位置していること、活動の対象が現代に及ぼした効果の大きさなどがある。
こうした重要な動きを見つめるためにぜひとも必要な資料は大別して3つある。(1)当事者およびその後継者たちによる正史、(2)反対者の言説、(3)活動期の社会・文化をも含む環境のデータである。まさに本書は、待望されていた(1)そのものであり、裏付けるための資料・出典も細かく記されている。700ページをも超える大著ながら |